3DPrintedParts.com はミシガン州グランドラピッズに拠点を置く、委託生産を行う企業です。工学アプリケーションの専門知識と製造能力を組み合わせ、顧客にオンデマンドで部品を提供しています。Scarlett, Inc. の一部門である 3DPrintedParts.com 社は、製品をより早く市場投入する方法を模索している多くの顧客と連携しています。同社では、3D Systems の Figure 4® Standalone 3D プリンタを 2 台導入したことで部品の納期を短縮することができました。3D プリントで製造した高品質な部品は射出成形と遜色のないレベルであり、プロトタイピングと最終用途のどちらにも使用できることで、同社の評価が高まっています。
3DPrintedParts.com 社のジェネラルマネージャである Mike McLean 氏によると、Figure 4 Standalone プリンタで製造する部品の約 60% はプロトタイプ用ですが、最終プリントの品質と材料特性がより多くの可能性を広げるだろうということです。「お客様が直接プリントを行えるようにすることで、製品を最小限の数で市場に送り出すための支援ができることが分かってきました。また、最終用途の部品やラピッドツーリングへのニーズもますます増えています」と McLean 氏は述べています。
McLean 氏は、プロトタイピングと量産のどちらの用途でも、プリント速度、信頼性、素材の品質、使いやすさなどの領域で、非常に優れた体験が得られたと報告しています。同社では、Figure 4 Standalone プリンタへの投資額を 1 年以内で完全に回収できると予想しています。
射出成形に匹敵する品質の 3D プリント製プロトタイプ
3DPrintedParts.com 社は、ハイエンドのプラスチック 3D プリンタ市場に初めて参入する際に、利用可能なすべての選択肢の評価を行いました。最終的に同社が Figure 4 Standalone を選択した要因には、機械の保証内容、使いやすさ、導入コストの低さ、そして部品の品質がありました。「部品の品質は、おそらく我々が調べた中で最高のものだったと思います」と McLean 氏は言います。
McLean 氏によると、3DPrintedParts.com 社がFigure 4 Standalone を使用して取り組んだ最初のプロジェクトは「全面的な勝利」と呼べる成果をあげたとのことです。このプロジェクトでのお客様の要件には、熱溶解積層法 (FDM) による 3D プリントが難しく、かつ 30 個のプリントを短納期で行う必要がある部品の製造が含まれていました。3DPrintedParts.com 社は Figure 4 Standalone と Figure 4® TOUGH-GRY 15 材料を使用してこの部品を 5 つのバッチでプリントし、大幅に改善した速度で非常に高い解像度の部品を製造することができました。
「FDM マシンではレイヤラインが目立つことがあり、時には故障の不安を抱かせるような欠陥が発生することもあります」と、McLean 氏は言います。「Figure 4 Standalone では 50 ミクロンの層厚でプリントしていましたが、部品は非常に滑らかでした。その部品をお客様にお届けしたところ、非常に驚かれました。使い物にならないものさえあったのに、たった 2 日後には期待以上のものを納品できたのですから。」
3DPrintedParts.com 社は、Figure 4 TOUGH-GRY 15 材料には剛性と耐久性があり、堅牢なプロトタイプ部品や一部の最終用途コンポーネントでの使用に向いていると報告しています。「表面品質が非常に高いため、お客様に部品をお渡しすると、射出成形ではないことが信じていただけないほどです」と、McLean 氏は述べています。Figure 4 Standalone には材料をすばやく交換できる柔軟性があり、ジョブの要件に基づいて材料を割り当てることができます。
3D Systems のプラスチックプリンタには、3D Sprint® ソフトウェアが付属しています。このソフトウェアは、合理化されたファイルの最適化、準備、プリントを行う機能や、設計、ファイル修正、解析などを行う高度な機能を備えています。また、造形時間と材料使用量を見積もる機能も備えており、3DPrintedParts.com 社が顧客に対してほぼ即時に見積もりを提出するのに役立っています。「Figure 4 と 3D Sprint は、天からの恵みのような存在です」と McLean 氏は言います。「3D Sprint は、開発をスピードアップし、コスト計算に欠かせない造形時間と品質の予測を迅速かつ正確に予測してくれる、非常に優れたツールです。」
Figure 4 の高速プリントで即日出荷を実現し、コスト効率を向上
Figure 4 Standalone のプリントは高速なため、この受託製造業者は同日出荷の受付時間を4 時間延長し、午前 8 時から正午に変更することができました。「このような能力を備えたマシンは、市場に多くはありません」と McLean 氏は言います。「Figure 4 Standalone で部品を高速で生産できることで、部品の納期を短縮し、マシンの稼働率を向上し、部品あたりのオーバーヘッドコストを削減し、お客様に利益を還元することができるようになっています。」
3D Systems の Figure 4 テクノロジは、点に沿って形状をトレースするのではなく、設計レイヤ全体を投影して部品を構築する非接触膜を使用しています。このプロセスでは、卓越した表面品質を実現するだけでなく、造形容積と総プリント時間の相関性が取り除かれるため、1 つの部品でも 10 個の部品でも同じ時間でプリントできます。造形にかかる時間をコスト計算の一部として考慮すると、「より多くの造形プレートを使用状態にすることで、部品あたりのコストを下げることができます」と McLean 氏は言います。
3DPrintedParts.com 社の顧客にとっては、Figure 4 Standalone によって最小発注量の要件が不要になることで、製品開発のコストを削減できるメリットもあります。これまで、こういったビジネスではどのようなレベルの生産にも対応できるツールの使用が必要とされていたため、顧客が 10,000 ドルから 80,000 ドルの費用を負担していました。しかし、どのような数量の部品でもデジタル製造できるようになった現在ではそのような制限から解放され、コスト効率よくプロトタイピングを行ったり、新製品の導入を積極的に進められるようになっています。
ニーズの高まりを見せる最終用途向け 3D プリント製部品
McLean 氏によると、3DPrintedParts.com 社では Figure 4 Standalone によって多数の最終用途向け生産に対応できており、その数の多さを非常に嬉しく感じているとのことです。「多くの人は、厳密な意味で Figure 4 のテクノロジやプラスチック 3D プリントをプロトタイピングツールと見なしています。しかし、当社にとって Figure 4 Standalone は、お客様が少量生産のニーズをお持ちの場合にツーリングコストを抑制できる、非常に優れたツールになっています」と McLean 氏は言います。同社では Figure 4 Standalone プリンタを使用し、3 か月間で 2,000 以上の量産部品を製造しました。
3D プリントという製造方法では、従来のツーリングによる制限にとらわれずに、より多くのデザインが実現可能になります。3DPrintedParts.com 社ではこの点を念頭に置き、お客様と協力しながら機械的特性や材料に焦点を当てて 3D プリント向けに部品を設計することで、従来の製造方法では考えられないほど部品あたりのコストを削減することに熱心に取り組んでいます。「お客様向けの部品を製造する方法を検討する際、Figure 4 Standalone の材料価格とプリント速度は際立っているため、他の多くのテクノロジを候補から外すことができます。」と McLean 氏は述べています。