• FDA 認可を取得した EXT 220 MED  3D Systems の内蔵型クリーンルーム環境ベースのプリントシステムであり、医療グレードの PEEK 素材を使用してさまざまな用途に使用できるようになりました。これにより、患者ひとりひとりに合わせた頭蓋再建ソリューションを提供できるようになります。
  • EXT 220 MED を使用して 3D プリントされた PEEK インプラントは、ここ数か月で、ヨーロッパの約 40 件の頭蓋形成術で用いられ、いずれも成功を収めました。
  • 頭蓋再建術市場は、2030 年までに 20 億ドルを超えると予測されています。
  • FDA 認可により、この独自かつ費用対効果の高いテクノロジを整形外科の適応症に拡大する強力な基盤が確立されることになります。

サウスカロライナ州ロックヒル、2024 年 4 月 15 日 – 3D Systems (NYSE: DDD) は本日、患者ひとりひとりに合わせた 3D プリントを用いた頭蓋インプラントソリューションである VSP® PEEK 頭蓋インプラントが、米国食品医薬品局 (FDA) の 510(k) 認可を取得したことを発表しました。VSP PEEK 頭蓋インプラントは、セグメントおよび 3D モデリングソフトウェア、3D Systems EXT 220 MED 3D プリンタ、Evonik VESTAKEEP® i4 3DF PEEK (ポリエーテルエーテルケトン)、および事前定義された製造プロセスで構成される、FDA 認可済みの完全なワークフローから構成されます。積層造形ソリューションを使用することで、このテクノロジは、従来の機械加工で製造される同様のインプラントよりも材料の使用を最大 85% 抑えて患者ひとりひとりに合わせた頭蓋インプラントを製造できるため、インプラントグレードの PEEK といった高価な原材料のコストを大幅に削減できます。さらに、プリンタのクリーンルームベースの構造と簡素化された後処理ワークフローを組み合わせることで、全体的なコストを抑えながら、より短い所要時間で患者ごとの医療機器を製造できるため、病院の現場で用いるテクノロジとして理想的です。現在までに、このソリューションはスイスのバーゼル大学病院、オーストリアのザルツブルク大学病院、イスラエルのテルアビブサウラスキー医療センターで約 40 件の頭蓋形成術を成功させてきました。

The VSP PEEK Cranial Implant is the first FDA-cleared, additively manufactured PEEK implant intended for cranioplasty procedures to restore defects in the skull.

PEEK 頭蓋プレートの 3D プリントは、患者ケアを改善し、精密かつ個別の脳神経外科手術の可能性を広げる革新的なソリューションです」と、ザルツブルク大学病院脳神経外科の上級外科医である Johannes Pöppe 博士は述べています。「このソリューションが当該分野に革命を起こしています。滅菌環境専用に設計された 3D Systems のプリントテクノロジと PEEK の機械的特性とを組み合わせることで、外科医はその限界を広げることができます。当院では、これらの技術を使用してすでにいくつかの手術を成功させています。カスタマイズした PEEK 頭蓋プレートが秘める可能性は、3D プリントを日常の臨床診療に統合する上で重要であると考えています」

VSP PEEK 頭蓋インプラントは、頭蓋骨の欠陥を修復するための頭蓋形成術を目的とした、積層造形による PEEK インプラントとして初めて FDA が認可しました。このインプラントグレードの高性能ポリマーは、人間の骨に非常によく似た機械的特性を持つ優れた性能により、医療機器用途での臨床実績がよく知られています。さらに、PEEK は優れた生体適合性、体液に対する耐性、および幅広い温度範囲での安定性を備えているため、多くの医療機器用途に最適です。さらに、固有の放射線透過性により、医用画像への干渉が最小限に抑えられ、手術部位とインプラントの完全性をより明確に評価することができます。

「医療機器の革新を牽引する 3D Systems は、外科医と患者の両方に利益をもたらす進歩をいち早く実現することを誇りにしています」と、3D Systems の医療機器担当 SVP 兼ゼネラルマネージャーである Gautam Gupta 博士は述べています。「当社の VSP PEEK 頭蓋インプラントソリューションが FDA の認可を受けたことは、当社の歩みの中で重要な節目です。当社の EXT 220 MED プリントシステムは、すでにヨーロッパにおける頭蓋形成術の成功をサポートし、40 個近くの頭蓋インプラントの製造を実現してきました。FDA 認可を取得したことにより、VSP PEEK 頭蓋インプラントを米国に持ち込むことができるようになり、ひいてはこうした手術の優れた基準が新たに確立されました。現在、当社はこの技術の次の用途を検討しており、これには 3D プリントされた脊椎椎体間固定インプラント、外傷および固定におけるプレーティング用途の炭素繊維強化 PEEK、および大骨および頭蓋顎顔面用途の生体吸収性ポリマーが含まれます」

3D Systems は、コロラド州リトルトンとベルギーのルーベンにある世界最高水準の FDA 認可済み ISO 13485 認定施設で、外科医と 10 年以上にわたって協力し、150,000 件を超える症例を患者ごとに計画し、CE マークおよび FDA 認可済みの 100 種類以上のデバイス向けに 200 万個を超えるインプラントと器具を製造してきました。

このたび FDA 認可を取得したことにより、3D Systems  EXT 220 MED プラットフォームを通じて PEEK 製品ポートフォリオを大幅に拡大できるようになります。このマイルストーンによって、先駆的な製品を発売するだけではなく、医療分野の多様なニーズを満たすよう設計された、高度な PEEK ベースのソリューションの包括的な範囲におよぶステージも設定しています。3D Systems は、患者ひとりひとりに合わせた高性能な PEEK インプラントの開発における豊富な経験と堅牢なデータベースを組み合わせることで、開発プロセスの加速において、抜きん出た立場を確立しています。この専門知識は、すべての既存の顧客とパートナーにとって貴重な資産であり、製品を市場に投入するための迅速な道筋を提供します。3D Systems の実績と EXT 220 MED プラットフォームの機能を活用することで、同社はパートナーが規制環境をより効率的にナビゲートし、患者のケアと成果を向上させる革新的な医療ソリューションへのより迅速なアクセスを保証することを約束します。

3D プリントされた頭蓋インプラントの使用は、高度なテクノロジの利用可能性の高まりに応じて加速すると予想されます。2023 月の Acumen Research and Consulting 社のレポートによると、2021 年の頭蓋インプラントの市場規模は約 12 億ドルで、2030 年には 21 億ドルに近づくと予想されています。頭蓋インプラントは、外傷、欠陥、再建など、幅広い用途に対応できます。材料や、3D プリントなどの製造手法の革新が続くにつれ、この市場の成長を促進する新しいソリューションが生まれることが期待されます。

 

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3D Systems について

35 年余り前、3D Systems  3D プリントのイノベーションを製造業にもたらしました。現在は、業界をリードする積層造形ソリューションパートナーとして、あらゆる活動にイノベーション、パフォーマンス、および信頼性をもたらすことで、これまで不可能であった製品やビジネスモデルを創出するチャンスをお客様に提供しています。当社独自のハードウェア、ソフトウェア、材料、およびサービスの製品により構成されるそれぞれの特定用途向けソリューションは、専門知識を駆使し、お客様と連携しながら製品とサービスの提供方法の変革に取り組んでいる当社のアプリケーションエンジニアにより実装されます。3D Systems のソリューションは、医療、歯科、航空宇宙と防衛、自動車、消費財など、ヘルスケア市場や産業市場でのさまざまな先進的なアプリケーションに対応しています。当社の詳細については、www.3dsystems.com をご覧ください。

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